増間の御歩射(おびしゃ)
2月から3月にかけて、御歩射(おびしゃ)と呼ばれる農事始めの儀式が行われます。ようするに的に向かって弓を射て、あたり具合によってその年の作物の豊凶を占うといった行事なのですが、これを馬上で行うのが流鏑馬(騎射)であり、下馬で行うのが歩射(ぶしゃ)というわけです。
増間地区では毎年3月1日、1300年も前からの伝統にのっとり、地区の青年2人で寒空の下滝で身を清め、36本の矢を射ます。最初の12本が早生、次が中生、最後の12本が晩生を占います。早生に3本、中生に2本、晩生に5本当たったので「早生、中生はやや不作が見込まれるが、晩生は平年並みかやや良いだろう。天気は相対的に良い。的の棒(竹)に当たったので虫害があるかも」とのご神託でした。